貯留材「アクアパレス」
地下貯留槽の建設において近年、コンクリート製に代わるものとして、プラスチック製の「貯留材」と呼ばれる部材を組み立てて形成する工法が普及してきましたが、アクアパレスは、この種の工法に属するものです。
ただ、このアクアパレスは従来の籠状等の貯留材とは異なり、使用目的や現場条件に応じて構造を変えることができるなど、従来工法にはない、多くの優れた特徴を持っています。
構造

仕切板間隔やパイプの強度(肉厚、直径)を変えることによって、
耐圧性、耐震性などの性能を変え、選択することができます。
・仕切板は相互に嵌合し、強固な平面を形成します。
・パイプの中にも雨水は流入し、空隙率(外形体積に対する実際に水が貯留される空間の体積)は90%以上と高率です。
特長
アクアパレスと他の貯留材の性能比較
構造的多様性 | 耐圧性能 | 耐震性 | 空隙率 | 高さ方向への積上げ | 内部の点検・清掃 | |
従来の貯留材 | ない | 一定 | 一定 | 高い | 制限あり | 不可能に近い |
単一性能であるため、柔軟な現場対応がとれない | 通常、自動車荷重T-25対応を目標に製作されている | 通常、レベル2の地震に耐えるものになっている | 一般に90%以上で、単一の空隙率 | 通常、4mを超えると不安定化するものが多く、制限があると判断される | いずれも不可能か不可能に近い | |
アクアパレス | あり | 増減可能 | 増減可能 | 高い | 制限なし | 可能 |
使用目的や現場条件に応じ構造を変え、選択できる | T-25をクリアすることはもちろん、T-6、T-14など必要に応じて構造を選択できる | レベル2の地震に耐えることはもちろん、さらに性能を高めることもできる | 90%以上だが、貯水槽が大きくなるほど空隙率が拡大する | 特に制限がなく、10mを超える超大型の貯留槽にも対応できる | 内部を点検し、必要に応じ清掃や補修が可能 |
クレーンによる吊上と移動
50㎥程度までのものは、クレーンによって吊上げて移動し、設置場所に吊降することが可能です。
このことは、アクアパレス槽が構造的に強靱なことを証明しています。

