雨水利用を目的として、屋根・屋上や地表面に降る雨を取水し、地下タンクや地上タンクに貯水する場合、利用目的や現場の状況に合わせてシステムを構成する必要があります。次に示す例を参考にして適切なシステムをご採用ください。
例1:ぶんりゅう I 型による取水の代表例
ぶんりゅう I 型による取水は、原則として縦樋の直径が75mm以下とし、それより大口径の縦樋での使用は避けてください。下図(ロ)に示すように、ぶんりゅう Ⅰ 型の場合も同 Ⅱ 型と同じように、自然の水圧による送水機能持たせることが可能です。ただし、装置の取り付け位置が高くなり、維持管理には踏み台等が必要となります。
例2:ぶんりゅう Ⅱ 型による取水の代表例
任意の場所に置いた雨水タンクに、自然の水圧で送水可能です。装置を縦樋の低い位置に設置できるので、維持管理も容易です。ほとんどすべての縦樋に適合しますが、ぶんりゅう I 型に比べて装置は大型になります。
例3:ノンダスト(除塵管理桝)による取水の代表例
雨水をU字側溝からノンダスト(除塵管理桝)に取水して浄化し、地下貯水槽に導く代表例です。
広域的に集水し、大きな地下貯水槽に貯水する場合は、複数のノンダスト(除塵管理桝)を使うことになります。
例4:屋根・屋上からの雨水を、全量ノンダストで浄化し、地下貯水槽に導く例
複数の縦樋を流下する雨水を一本にまとめてノンダスト(除塵管理桝)で浄化し、地下貯水槽に貯水します。
例5:屋根・屋上からの雨水を、全量『ぶんりゅう Ⅱ 型』で浄化し、地上タンクに導く例
各縦樋に「ぶんりゅう Ⅱ 型」を取り付けることにより、屋根・屋上に降る雨の全量を浄化して、地上タンクに貯水できます。管口浄化フィルターを併用すれば、浄化のレベルは一段と向上します。
例6:『ぶんりゅう I 型』と『ぶんりゅう Ⅱ 』型の使い分け
縦樋から流下する雨水を地上タンクに貯める場合、背の低いタンクへは『ぶんりゅう I 型』でも送水可能ですが、背の高いタンクには『ぶんりゅう Ⅱ型』が向いています。
例7:地上設置型タンクと地下タンクを併設する例
屋上からの雨水は、一度地上タンクに貯水され、オーバーフローした分が地上タンクに貯水されます。地下タンクへはU字側溝からの雨水も流入させています。